研究成果の概要 |
植物の自家不和合性における自他識別は、S遺伝子座上の多数のハプロタイプ(S1, S2, ---, Sn)によって制御されている。各々のSハプロタイプは、花粉因子と雌ずい因子(雌雄S決定因子)の両者をコードしており、両因子のSハプロタイプ特異的な相互作用を介して自他識別が行われている。本研究では、自家不和合性に関わる以下の2つの「ゲノム・遺伝子相関」に焦点を絞り、詳細な分子機構とこれらが生まれてきた進化の道筋を明らかにした。(1) S決定因子対立遺伝子間の優劣性。(2) 雌雄S決定因子間の「自己」および「非自己」特異的な相互作用。
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