本研究では、非コード領域にどのような自然選択の力が働き、どのような過程で進化してきたかを明らかにする。理論研究は一般的に非常に柔軟で、あらゆる生物種の幅広いタイプの非コード領域を研究対象にすることができる。そこから、非コード領域に共通する進化の法則を導きだし、その背後にある進化のメカニズムを理論的に解明する。遺伝学の仕事は常にその一般性を問わなければならない。本班の理論的研究から、あるモデル種を用いた研究成果が、どの程度の種の範囲まで適用できるのか?という一般性を問う問題に答えることが出来る。 本年度は、分裂酵母のゲノムを30系統決定し、その集団遺伝学的解析を行った。いくつかの非コード領域において特徴的な塩基配列の多型パターンを見いだした。そこから、機能の重要性などを議論した結果を論文としてまとめ中である。
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