計画研究
1)テロメアに隣接するサブテロメアの特殊なクロマチン構造の形成メカニズムや機能を探った。様々な解析の結果、M期にセントロメアに局在して正確な染色体分配に貢献しているSgo2タンパク質が間期にサブテロメアに局在し、サブテロメアの特徴的な高次クロマチン構造形成に必須であると同時に、サブテロメア領域の遺伝子群の発現維持、サブテロメア領域のDNA複製タイミングを制御することがわかった。2)Rap1のカゼインキナーゼ2によるリン酸化の意義を調べるため、in vitro kinase assayによって同定した7箇所のリン酸化部位をアラニンに置換した株を作製し、表現型を解析した。rap1-7A株では、Rap1と核膜タンパク質Bqt4との相互作用が阻害されており、間期においてテロメアが核膜から遊離していた。また、shelterin複合体におけるRap1とPoz1との相互作用にも異常が生じており、サブテロメアにおけるshelterinタンパク質の局在が減少し、サブテロメアのgene silencingに異常が見られた。Rap1の7つのリン酸化の中で、496/497番目のアミノ酸のリン酸化が重要であることもわかった。
2: おおむね順調に進展している
順調にデータが出ており、現在、論文投稿準備中である。
今後は、現在解析を進めているサブテロメア破壊株の表現型解析について、論文にまとめる。
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