計画研究
少数性生物学研究では、細胞毎の個性や違いをつまびらかにする技術が必須となる。そこで、A01-1班では主として細胞毎の「個性」を解析する技術として、野地のグループがマイクロドロプレットアレイを用いたデジタル計数法を、研究分担の渡邊のグループが新しい細胞内1分子イメージング技術を主として開発した。前者は主として破壊的ではあるが遺伝的標識を必要とせず、後者は遺伝的標識を必要とするが非破壊的な解析を可能とする。野地のグループは、マイクロドロプレットアレイ技術に基づく1分子デジタルELISA法を確立し(Lab on a chip 2013)、ヒト由来の培養細胞が発現しているalkaline phosphataseの1細胞定量に成功した(unpublished data)。また、脂質膜でシールしたドロプレットアレイの開発にも成功し(Nat. Comm. 2014など)、細胞毎のトランスポーター計数も可能となった。さらに、バクテリア1細胞毎のATP量の計測とその細胞間分布の定量にも成功した(Sci. Rep. 2014)。また、公募班の大場グループと共同でインフルエンザ1粒子毎のデジタル計数にも成功し、全ウイルスのうち感染性の粒子の割合が数%しかないことを明らかにした(unpublished data)。渡邊のグループは、A01-2(永井班)が開発した光明滅を意図的に制御(スイッチング)できる蛍光蛋白質の特性を用いた超解像顕微鏡法、および、拡散イメージング法の開発を行った。また、A01-2(永井班)と A03-2班(今田班)細胞内の分子混雑具合により蛍光スペクトルが変化する新規蛍光タンパク質GimRETの開発にも成功した(Sci. Rep. 2016)。さらに、野地のグループと共同で、1細胞の分泌物質の網羅的解析技術も確立した(RSC Adv. 2015)。以上の通り、新学術領域のネットワークを活用しながら、当初目的を十二分に達成した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 15件、 オープンアクセス 11件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 5件、 招待講演 7件)
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