計画研究
[1]NRF2による同化反応制御機構 PI3K-AKTシグナルが活性化した状態におけるNRF2の機能変換メカニズムを明らかにするために、肝細胞でPI3K-AKT経路とNRF2がともに活性化しているPtenf/f::Keap1f/f::Albumin-Cre (PK-Alb)マウスから内因性のNRF2複合体を精製することに成功した。その結果、メディエーター複合体、SWI/SNFクロマチンリモデリング複合体をはじめとして、幾つかの核内受容体などと相互作用していることがわかった。さらに、肝細胞でPI3K-AKT経路は活性化せず、NRF2のみが活性化しているKeap1f/f::Albumin-Cre (K-Alb)マウスから内因性のNRF2複合体をも精製することに成功した。これら2種類のNRF2複合体を比較から、いくつかの共役因子が、PI3K-AKT経路の活性化によるNRF2依存性転写活性の増強をもたらすメカニズムに関与していることが示唆された。[2]代謝物によるエピゲノム制御機構 IDH1 R132Hを全身で過剰発現するトランスジェニックマウスを作成し、マウスの各臓器における2ヒドロキシグルタル酸の定量を行ったところ、意外にも、野生型マウスの精巣で、2ヒドロキシグルタル酸が顕著に高いレベルであることを見出した。詳しく調べると、精巣特異的な乳酸脱水素酵素LDHCが2オキソグルタル酸を還元して2ヒドロキシグルタル酸を産生することが、in vitroの実験から示されていた。そこで、CRISPR-CAS9法によりLdhc欠損マウスを作成したところ、予想どおり、精巣における2ヒドロキシグルタル酸レベルが激減した。しかも、当該変異を有する雄マウスは不妊であることがわかった。さらに、当該雄マウスの精子のDNAメチル化がやや低下していることが観察されたことから、精巣の2ヒドロキシグルタル酸が、精子形成時のエピゲノム制御に関与している可能性が明らかになった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 2件、 査読あり 10件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (40件) (うち国際学会 6件、 招待講演 10件) 備考 (2件)
Mol Therapy
巻: 24 ページ: 41-52
10.1038/mt.2015.153
Mol Cell Biol
巻: 36 ページ: 407-420
10.1128/MCB.00785-15
J Biol Chem
巻: 291 ページ: 1826-1840
10.1074/jbc.M115.661702
Sci Rep
巻: 6 ページ: 10329
10.1038/srep19329
Free Rad Biol Med
巻: 88 ページ: 168-178
10.1016/j.freeradbiomed.2015.06.030
Thrombosis Medicine
巻: 5 (2) ページ: 113-118
医学のあゆみ 別冊 レドックスUPDATE
巻: 別冊 ページ: 36-40
Genom Data
巻: 2 ページ: 223-227
10.1016/j.gdata.2015.06.017
Hum Genet
巻: 134 ページ: 717-735
10.1007/s00439-015-1554-5
Exp Lung Res
巻: 41 ページ: 422-434
10.3109/01902148.2015
巻: 35 ページ: 3590-3601
10.1128/MCB.00506-15
Sci Signal
巻: 8 ページ: 404
10.1126/scisignal.aad0667
http://www.idac.tohoku.ac.jp/ja/activities/research/gene_exp_regulation/index.html
http://www2.idac.tohoku.ac.jp/dep/ger/