病態の進展にリンパ管新生およびリンパ組織の可塑性が重要なモデルで、内因性生理活性脂質の役割を解析した。増殖性炎症巣におけるリンパ管新生では、fibroblast 、マクロファージでのPGE2のEP3/EP4受容体を介したシグナリングが重要であった。2次性のリンパ浮腫をミミックするマウス尻尾モデルで、COX-2由来のPGがリンパ管新生増強作用、浮腫を軽減させる役割を持っていた。リンパ節転移モデルでは、COX-2由来のPGE2が樹状細胞でSDF-1を分泌させることでpremetastatic nicheを形成することが判明した。この様に、リンパ関連病態モデルでPGが多彩な役割を持つことが判明した。
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