研究領域 | マトリョーシカ型進化原理 |
研究課題/領域番号 |
23117005
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
野崎 智義 国立感染症研究所, 寄生動物部, 部長 (60198588)
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研究分担者 |
黒田 誠 国立感染症研究所, 病原体ゲノム解析研究センター, センター長 (80317411)
橋本 哲男 筑波大学, 生命環境系, 教授 (50208451)
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キーワード | ミトコンドリア / 嫌気 / 輸送 / 分裂 / 進化 |
研究概要 |
嫌気的マイトソームへのタンパク質輸送機構に関しては、赤痢アメーバマイトソームのタンパク質輸送複合体の単離とその構成タンパク質の同定に成功した。Tom40複合体を精製し、Tom60と呼ばれる新規タンパク質を発見した。Tom60が細胞質でマイトソームに輸送される前駆体タンパク質に結合して、マイトソームへ輸送するタンパク質であることを世界で初めて示した。更に、Tom40ならびにTom60の機能調べることを目的として、gene silence法(遺伝子抑制法)により、発現抑制体を作成した。それぞれの発現抑制は増殖阻害を示し、Tom複合体が増殖における必須複合体・遺伝子であることが示された。Tom60の局在を共焦点レーザー顕微鏡観察、更に、免疫電子顕微鏡観察により明らかにした。更に、生成されたマイトソーム分画を用いた蛋白分解酵素に対する感受性の相違により、タンパク質の局在のトポロジーを明らかにした。赤痢アメーバのマイトソームの分裂装置の同定、機能を解明することを目的として、PEX11の過剰発現・発現抑制を作成した。機能解明を行う。次年度以降にマイトソームの数・形態の表現系の変化を観察するための準備を完了した。赤痢アメーバの生理機能の解明を目的として、硫酸活性化経路3酵素の抑制株を作成し、その表現型を解析した。その結果、本経路のいずれの酵素を発現抑制しても、増殖の低下が生じ、硫酸活性化が必須機能であることが示唆された。嫌気的原生生物群、特にフォルニカータ生物6種の大量培養と核酸抽出は終了し、EST解析を終了した。更に、パイロシーケンシングゲノムライブラリーの作成の準備を終了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ当初の計画通りに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
基本的には当初の予定通りに推進する。分担研究項目に関しては次年度以降細胞株の準備等に関して変更を行う必要に応じて適切に調整を行う予定である。
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