申請者らは、アピコンプレクサに属するトキソプラズマやマラリア原虫がいくつかの植物ホルモンを実際に産生していることを示した。また、その一連の解析の中で、特にマラリア原虫ではサリチル酸が高濃度に蓄積していることを見いだし、サリチル酸の宿主免疫を改変機能とマラリアの重症度決定に関与している可能性を示した。 さらに申請者らはアブシジン酸生合成阻害剤がトキソプラズマのみならず近縁のネオスポーラに対しても抗原虫作用を持つことを示し、さらに今までに治療薬のないトキソプラズマ組織シストに対する阻害効果を持つ物質をスクリーニングした結果、in vitro、in vivo双方で効果を持つ物質を見出すことができた。
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