計画研究
患者のリクルートは順調であり、統合失調症、ギャンブル依存、摂食障害患者に対して、マルチモダルMRIデータや各種意思決定課題、心理指標などのデータが蓄積して来ており、一部は論文化することが出来た。ギャンブル依存の患者において報酬予測に関する脳活動が低下していることを報告した(Tsurumi et al 2014。これは本邦初のギャンブル依存の脳画像研究であり、NHK等のマスメディアにも取り上げられた。これまでのPET研究によりノルアドレナリン神経伝達を促進する薬物が報酬予測に関する脳活動を向上させると予測し、modafinilを用いた薬理学的fMRIも行い、予測通りの結果を論文として報告した(Funayama et al 2014)意思決定理論で扱われる曖昧性忌避という概念と臨床心理で扱われる曖昧不耐性という概念が同一の概念であるがとうか、意思決定課題、質問紙、脳画像(MRI)を組み合わせて検討した。その結果は、両者の神経基盤も異なり、必ずしも同一の概念ではないことが示唆された(Fujino et al 2015)統合失調症においては、biological motion認知時の眼球運動が、健常者では見られない熟慮のプロセスを反映したパターンであることを見出し報告した。
2: おおむね順調に進展している
患者のリクルートは順調であり、統合失調症、ギャンブル依存、摂食障害患者に対して、マルチモダルMRIデータや各種意思決定課題、心理指標などのデータが蓄積して来ており、一部は論文化することが出来,Tsurumi et al 2014, Matsumoto et al 2014, Son et al in press),さらに数本が投稿中である。また、他の研究機関との共同研究も進捗があり、ノルアドレナリン神経伝達やヒスタミン神経伝達を修飾する薬物の意思決定や認知機能への影響を検討することが出来た。
統合失調症、ギャンブル依存、摂食障害患者のマルチモダルMRIデータや各種意思決定課題、心理指標などのデータが蓄積してきたため、最終年度として、解析を進め、論文発表を進める。領域なの計算論の研究者と共同研究を進め、特にギャンブル依存患者の意思決定障害を計算論的神経科学からのアプローチで検討する。他の研究機関との共同研究も進め、神経伝達物物質に関わる薬物や遺伝子の意思決定や認知機能への影響を検討を続ける。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 15件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 8件) 図書 (1件)
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