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2023 年度 実績報告書

海洋性硫黄代謝微生物を用いた海水利用鉱物処理プロセスの構築

計画研究

研究領域生物鉱学の創成
研究課題/領域番号 23H03815
研究機関九州大学

研究代表者

小山 恵史  九州大学, 工学研究院, 助教 (90910638)

研究分担者 Suyantara Gde・Pandhe・Wisnu  九州大学, 工学研究院, 准教授 (70932367)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード海洋性硫黄代謝微生物 / バイオリーチング / バイオフローテーション / 海底熱水鉱床
研究実績の概要

本研究は、領域内で蓄積された理学的情報の工学的出口として、資源処理分野における海洋性硫黄代謝細菌の用途を模索することを目指し、浮遊選別・リーチングの2つの鉱業プロセスにおいて海洋性硫黄代謝細菌の有用性を評価することを目的としている。初年度となる2023年度は、領域内他班から海洋性硫黄代謝細菌そのものおよびそれらの情報を提供してもらうための体制整備期間としていた。
微生物の代謝作用を用いて鉱物分解を行うバイオリーチング試験においては、すでに国内カルチャーコレクションに寄託されている海洋性・好酸性硫黄酸化細菌であるAcidithiobacillus thiooxidans SH株を利用して、黄鉄鉱や黄銅鉱のバイオリーチングが可能か試験した。黄鉄鉱や黄銅鉱から金属が溶出するに伴い同株の活性が低下する様子が確認され、重金属耐性を有する海洋性硫黄代謝細菌を新たに獲得する必要があることが示された。
微生物の付着による鉱物表面の物理特性改質を活用し浮遊選別を行うバイオフローテーション試験においては、領域内他班が保有する海洋性微生物を用い黄鉄鉱および黄銅鉱の分離に取り組んだ。海洋性微生物の選択的な付着により、黄銅鉱表面の疎水性を保ちつつ黄鉄鉱を親水化することで選択的な鉱物分離を可能とし、海洋性微生物の浮遊選別プロセスへの有用性を確かめることができた。
以上より、バイオフローテーションは既存の海洋性微生物を利用することで実現可能であることが示されたが、バイオリーチングには重金属耐性を有する新規微生物の探求が必要であることを明らかにした。海洋環境中でも特に海底熱水鉱床のような金属濃縮環境からの微生物探求が必要になると予想された。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は初年度であり、かつ他研究班からの海洋性硫黄代謝微生物の提供が遅れたものの、国内カルチャーコレクションに寄託されている海洋性硫黄代謝細菌および他班で元来保有していた海洋性微生物を利用することで当初予定していたバイオリーチング試験及びバイオフローテーション試験を実施することができた。特にバイオフローテーション試験に関しては海洋性微生物が鉱物分離に有用である可能まで示すことができたため、おおむね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

重金属耐性を有する海洋性硫黄代謝微生物の探求を進め、バイオリーチングプロセスの構築を目指す。具体的には国内海底熱水鉱床から入手した生物試料から目的微生物群を集積培養することで、上記目標の達成を目指す。また、同試料から硫酸還元細菌も集積培養し、海洋性硫酸還元微生物を用いた微生物的鉱物化反応(バイオミネラリゼーション)による廃水処理プロセスの構築を目指す。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 金属資源開発における陸上・海洋微生物の可能性と展望2024

    • 著者名/発表者名
      小山恵史 , 淵田茂司 , 牧田寛子 , 所千晴
    • 学会等名
      日本農芸化学会2024年大会
  • [学会発表] 海洋性鉄酸化細菌を用いた海水浮遊選鉱における黄鉄鉱浮遊抑制効果の検証2023

    • 著者名/発表者名
      清水佑馬 , 牧田寛子 , 小山恵史 , 三浦響 , 所千晴 , 淵田茂司
    • 学会等名
      資源・素材学会2023年度秋季大会

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公開日: 2025-12-26  

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