研究領域 | 日本列島域における先史人類史の統合生物考古学的研究ー令和の考古学改新ー |
研究課題/領域番号 |
23H04841
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加藤 博文 北海道大学, アイヌ・先住民研究センター, 教授 (60333580)
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研究分担者 |
鈴木 建治 北海道大学, 文学研究院, 共同研究員 (00580929)
内山 幸子 東海大学, 国際文化学部, 教授 (20548739)
渡邊 剛 北海道大学, 理学研究院, 講師 (80396283)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | 北海道島 / 先史文化 / 地域差 / 動物利用 / 古環境 / 古気候 |
研究実績の概要 |
研究計画の初年度である2023年度は、班内研究会を年度内に3回開催し、研究組織内での課題の共有を図った。現時点で提起されている研究課題としては、北海道島における先史集団の形成過程の特質を北海道島の先史文化の特質の一つである地域性から読み解くことと、ゲノム研究に基づく集団系統史からの検証、さらに長期的な古環境動態と古気候変動と文化変化との相関性の検証の必要性が確認されている。 北海道島の先史文化の地域性については、研究分担者である鈴木建治氏を中心に班内で議論を重ねており、具体的な資料の例示を示していく予定である。動物利用の実態については、研究分担者である内山幸子氏を中心に北海道島内の遺跡データの集成に取り組んでおり、次年度から具体的な分析に入る予定である。 礼文島で開催した国際考古学フィールドスクールには、7カ国から27名の参加者があり、縄文文化終末期の晩期から近世期のアイヌ民族が残したアワビ貝の集積遺構に至る複数の時期の考古学的遺構が確認された。第5層では、十和田文化期の埋葬事例が、第7層からは続縄文文化段階の埋葬事例が確認されている。また各層から二枚貝であるウバカイのサンプルを回収することができた。これら収集された新たな資料の解析は今後の研究に委ねられる。とりわけ古環境や古気候に関するデータの解析は、研究分担者である渡辺剛氏を中心に分析が進められており、次年度以降に概要が提示される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
礼文島での国際考古学フィールドスクールでは、初年度にもかかわらず、多くの新たな資料を収集することができている。これらの解析は今後の研究の進展によるが、現在の見込みでは良好なデータが得られる見通しが立っており、当初計画を上回る成果をあげている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進については、班内研究会を継続し、研究組織内での課題共有を図る。またフィールドスクールを活用して、新たな分析手法の開発や、若手研究者の人材育成についてのプログラムを実施していく予定である。
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