古代西アジアの土器新石器時代の遺跡から出土した土器を中心に、その断面および表面をX線検出器付きの走査型電子顕微鏡 (SEM-EDS) で観察・分析し、これまで不足していた、遺物試料の物質科学的特徴の鉱物学的記載のための手法開発、およびその手法によるイランとシリアの紀元前6000年紀の土器の構成鉱物とその微細組織の解明を行った。一部試料については、正確な物質同定や原産地推定を行うため、粉末X線回折 (XRD) や全岩蛍光X線分析 (XRF) による分析も行った。それらの結果から、古代西アジアの土器の特徴や製作技術の水準の一端について明らかにすることができた。
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