計画研究
2016年3月と4月のKAGRAの最初の運転のデータを用いて、データ転送系の動作ならびにこのデータの解析を行った。当初目的である「短時間での観測データ解析」について、データ転送系は十分に高速なデータ受信を成功させ、また解析パイプラインもデータの処理を行った。パイプラインへリアルタイムでデータを渡すことはできなかったが、後からデータファイルを読み出すことで処理を行った。またイベント探索以外に、検出器の状態評価、雑音レベルの変化や、雑音の非ガウス性評価といった解析も行われ、学会等で発表した。(1) クラスタ計算機のストレージ増強:KAGRAの観測データの解析計算のために、CPUノードを336コア増設し、計760コアとした。(2) KAGRAからのデータ転送:前年度末から今年度当初(2016年3月から4月)にかけてKAGRAが最初の運転をおこなった。本計画研究で準備した計算機システムでリアルタイムに受信・記録し、データファイルが届くまでの遅延時間は実測で平均3秒であった。本研究の目的の短時間でのデータ解析のために、十分に高速なデータ転送に成功した。(3) KAGRA解析パイプライン:コンパクト連星合体、バースト波、連続重力波について解析パイプラインが動作した。(4) 解析用ソフトウエアライブラリの開発が進み、ユーザ向けの最初のリリースが行われた。またマニュアル類も西武が進んだ。(5) LIGOイベントの解析:米国LIGO実験が観測した実際の重力波GW150914などの公開データを利用して、ヒルベルト=ハン変換や非調和解析などの新しい手法によるデータ解析、実イベントにおける方向や距離などの各種パラメーターの決定精度の研究を行った。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (17件) (うち国際共著 1件、 査読あり 12件、 謝辞記載あり 10件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (75件) (うち国際学会 23件、 招待講演 13件) 備考 (1件)
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