研究領域 | 実験と観測で解き明かす中性子星の核物質 |
研究課題/領域番号 |
24105004
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村上 哲也 京都大学, 理学研究科, 講師 (50219896)
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研究分担者 |
家城 和夫 立教大学, 理学部, 教授 (10159577)
磯部 忠昭 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器研究センター, 専任研究員 (40463880)
川畑 貴裕 京都大学, 理学研究科, 准教授 (80359645)
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研究期間 (年度) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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キーワード | 中性子星 / 高密度原子核物質 / 時間射影型検出器 / 状態方程式 |
研究実績の概要 |
中性子星の、outer coreと呼ばれているその半径を決定する上で最も重要な通常原子核密度の約2倍の領域に於ける中性子過剰原子核物質の状態方程式(EOS)を探るため、昨年度まで大型時間射影型検出器(Time Projection Chamber; TPC)の製作、基本性能テストを進めてきた。今年度4月7-10日にこれを本実験を行うSAMURAI電磁石中に設置し、核子当たり300 MeVの132Snビームを使った最終テストを行った。そして磁場中ですべてのシステムが正常に動作することを確認し、データ収集を行う本実験の際にどのような設定条件で各装置を使うべきか決定した。見つかった不具合を改善した後、4月30日から5月6日まで、核子当たり280 MeVの108,112Sn(中性子不足錫同位体)ビームを使った第1シリーズ本実験を行った。終了後直ちにデータ解析を始め、実験方法に大きな問題が無いことを確認し、5月25日から6月1日まで同じく核子当たり280MeVの124,132Sn(中性子過剰錫同位体)ビームを使った第2シリーズ本実験を敢行した。収集した計4組のデータ(おおよそ220 TB)から、EOSの決定のために必要な正負荷電パイオンの生成比抽出作業を、理化学研究所の高速計算機サーバーおよび、新規にミシガン州立大学、京大に導入した計算機サーバーを使って開始した。その途中経過と予備的な生成比の報告を、6月のNIC16(新潟)、7月のNuSYM16(北京)、9月のINPC16(アデレード)等の国際会議で行った。まだ解析の信頼度見積もりに手間取っているが、間もなく理論班が行った新たなシミュレーション結果と対比し、高密度領域でのEOSを決定、公表する見通しである。TPCの読み出し回路に、いくつか改善すべき点が見つかったので、今後の発展研究推進のためその改良作業を継続する予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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