計画研究
本研究では,数理論理学的な解析手法を用い,P≠NP予想に代表される計算限界に関する重要な未解決問題の解決を試みる.具体的には,記述複雑度と証明複雑度という2つの数理論理学の視点を通して解明を目指す.また,計算限界解明のための標準的な手法である情報理論・符号理論 (A02班)に基づく手法や領域・回路計算量(A03班)からの解析技法,さらに,境界他分野 (統計力学(C01班),量子力学(C02班),学習理論(C03班))の手法を数理論理学のレンズを通して解釈し直し計算量解析を行う.これらの横断的な共同研究を通して,数理論理学的な計算量理論の新しい基礎理論の展開,および,数理論理学に由来する新しい解析手法の開発も目指す.さらには,上記の研究成果を逆に利用することで,数理論理学を用いた効率的なアルゴリズムを開発する.本年度の特筆すべき成果は重み付きの線形マトロイドパリティ問題に対するものである.この問題は,離散最適化分野基礎をなす重要問題であり、この多項式時間可解性は30年以上の間未解決のまま残されていた。本研究ではこの問題に対して、初めての多項式時間アルゴリズムを与えた。 この成果は計算機科学分野の最高峰の国際会議の一つであるSTOC 2017において Best Paper Awardを受賞している.それ以外にもオンライン最小ナップサック問題,相補性問題のパラメータ計算量,ポアソン方程式におけるディリクレ問題の計算量に関する成果など多岐にわたる.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 7件、 査読あり 18件)
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