研究領域 | 多面的アプローチの統合による計算限界の解明 |
研究課題/領域番号 |
24106006
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
AVIS David 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90584110)
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研究分担者 |
天野 一幸 群馬大学, その他部局等, 教授 (30282031)
上野 賢哉 京都大学, 学内共同利用施設等, 助教 (70586081)
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研究期間 (年度) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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キーワード | 国際研究者交流 / 数理計画 / 線形計画 / 整数計画 / 多面体 / 計算限界 |
研究実績の概要 |
David Bremnerを4月18日から5月17日まで招聘し,マッチング多面体を直接構築を始めた。これについてHansTiwaryと渡辺治と一緒にarXivで論文をアップした。 また,Hans Tiwaryを6月7日から7月12日まで招聘し,Extension complexityに関して共同研究を行った.これに関する論文を執筆し,Information Processing Lettersに採択された。2015年2月に,北大のSkip Jordanと、逆探索木を切り取る新しいコードmplrsを完成した。計算機実験のための東工大のTsubame2のスーパーコンピューターを購入した。通常ならば解くのに1年かそれ以上の時間を要する問題に対して,10倍から30倍の速度向上を達成した。
他班との連携、「Workshop on Extension Complexity: An Update and Future Directions」(B02,B03)を6月9日京都大学にて、「ELC Workshop on Exponential Lower Bounds for Pivoting Algorithms」(B02,B03)を3月24-25日 CELC東京にて開催し,研究課題を提示する発表を行うとともに討論を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要で述べた研究成果は,プロジェクトのゴールへ向けて重要な進展となっている.
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画は,大規模な計算機実験による解析を積極的に取り入れた,数理計画手法をコア技術とする新たな計算限界解析手法の構築 を目指すものである.幾何的数理手法や多面体理論に実績を持つAvisと計算限界解析を専門とする天野を加え。研究協力者として海外から参画する福田,Bremner,Friedmann,Fiorini,Tiwaryの連携により,昨年度に引き続いて「組合わせ最適化問題の計算限界解析 法の構築」と「計算限界証明と緩和問題の強度解析」の二つの柱を軸に,研究を推進していく予定である. これらの継続的に進めていく研究に加えて,本年度は新しく大規模数理計画を実際に解くアルゴリズムに関する研究を推進していく. これは,Impagliazzoら(2013)により研究されてきた特定の回路計算量(深さが制限された閾値回路)に対する限界を証明するための 技法を応用したものである.計算限界証明で開発されてきた技術をアルゴリズム設計に応用し,さらに,開発したアルゴリズムを計算 限界証明(2本柱の1つである論理式の解析)へと適用するという循環的な技術開発を行いながら研究を推進していく計画である.
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