研究領域 | プラズマ医療科学の創成 |
研究課題/領域番号 |
24108010
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
平田 孝道 東京都市大学, 工学部, 教授 (80260420)
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研究分担者 |
小林 千尋 東京都市大学, 工学部, 講師 (00570699)
岩下 光利 杏林大学, 医学部, 教授 (30124936)
森 晃 東京都市大学, 工学部, 教授 (60219996)
工藤 美樹 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (80241082)
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研究期間 (年度) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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キーワード | プラズマ / 大気圧プラズマ / プラズマ医療 / 再生医療 |
研究実績の概要 |
本年度は、プラズマ吸入による低酸素性虚血性脳疾患の緩和治療に関する実験を行った。一般的に、心筋梗塞、心停止、窒息などにより引き起こされる低酸素性虚血性脳症は、全身への血液循環不全に起因した低酸素・虚血による刺激への異常反応、痙攣、意識障害)などの脳神経障害を起こす異常の総称であり、脳低体温療法や人工呼吸管理などの処置方法はあるが、抜本的な治療法が無い。ゆえに我々は、虚血性脳疾患の中でも窒息や狭窄により発症する低酸素性虚血性脳症に注目した低酸素性脳症モデルラットへのプラズマ吸入による実験・評価を行った。 ラット( 種:Wister、生後:6~7日)を用いて、ガス麻酔下で左総頸動脈の結紮を行ない、保育器(酸素濃度:8%)内に2時間曝露した後、通常の飼育を行った。生後6週目を経過した時点において、血管造影剤を心腔内へ投与した後、X線CTにより脳血管の断層撮影、並びに摘出した脳の目視観察を行なった。通常、脳血管は左右が対称であるのに対して、モデルラットの場合には左右の対称性が失われている。目視観察結果の場合も同様に、脳の左右対称性が失われており、脳浮腫(脳の間質組織の含水量が異常に増加した状態。脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、脳外傷部位の周辺部にみられる)を確認した。プラズマ吸入に酸素ガスを添加した場合と酸素・笑気混合ガスを添加した場合を比較すると、酸素・笑気混合ガスの添加では浮腫の拡大が抑制されているという結果が得られた。 以上の結果より、NOや笑気などの窒素酸化物を含むプラズマ吸入が救命救急治療を必要とする脳や心臓の疾患における初期段階において有効な手段と成り得ると考えている。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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