研究領域 | 感応性化学種が拓く新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
24109016
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小江 誠司 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60290904)
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研究分担者 |
中井 英隆 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70377399)
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研究期間 (年度) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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キーワード | 人工光合成 / 外部刺激応答金属錯体 / 細胞膜 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「pH・光・水素・酸素等の外部刺激に応答する高エネルギー金属錯体」と「自然から採取・精製した細胞膜」の融合によって得られる外部刺激応答型の人工光合成膜の構築である。具体的には、独自に開発する感応性「高エネルギー金属錯体(ヒドリド種,低原子価種,酸素活性種等)」と、独自に培養に成功した微生物由来の「単離細胞膜」を用いて、外部刺激を利用した水からの電子抽出システムの構築を目指している。即ち、本研究を通して、新学術領域「感応性化学種」のA04班が目的として掲げる人工酵素の構築に挑戦している。さらに領域内共同研究を通した、「感応性化学種-生体反応系」における複合機能の発現・解明にも挑戦している。 9月から開始した平成24年度は、実験計画に沿って、既に合成に成功している材料(金属錯体、単離細胞膜)を用い、金属錯体と単離細胞膜の融合に関する初期検討を行った。その結果、コレステロール基を有する金属錯体を用いれば、比較的容易に単離細胞膜との融合が可能であることがわかった。また、新規な感応性金属錯体として、水素応答性のニッケル-鉄複核錯体、酸素応答性のニッケル-ルテニウム複核錯体、光応答性のガドリニウム錯体を合成することに成功した。さらに、新規な単離細胞膜となるバイオ材料を探索する中で、阿蘇くじゅう国立公園より採取したサンプルから新規な微生物を単離することに成功した。上記成果および本研究遂行に伴い派生した成果は、1件の特許出願および2報の学術論文としてまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
実施計画に沿って、既に合成に成功している材料(金属錯体、単離細胞膜)を用いて金属錯体と単離細胞膜の融合に関する初期検討を行い、次年度以降の研究を進めるにあたって重要な知見を得ることができた。さらに、新規な金属錯体、単離細胞膜材料を得ることができた。得られた成果および本研究遂行に伴い派生した成果は、特許出願するとともに学術論文としてまとめた。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、当初の計画通り、新たな材料の開発・探索に重点を置いて研究を進める。また、平成24年度に新しく得ることができた材料(金属錯体、単離細胞膜)を用いて、金属錯体と単離細胞膜の融合に関する研究を進める。
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