計画研究
A04-8班とA01-2班と協力して、SPM観測網試料の解析を引き続き行った。特に、原発近傍点の解析を詳細に行った。また、NaI(Tl)検出器のデータから、Xe-133, Te-132, I-131, 132, 133大気濃度の評価手法を開発した。これらの結果を利用して、放射性ヨウ素とセシウムの同位体比を決定することにより、事故当時のI-131大気濃度を推定する手法を開発した。また、Xe-133/I-131比も気塊によって大きく異なることがわかった。14日11時頃の3号炉水素爆発に由来するプルームの特定を行った。3つのモデル(WRF-CMAQ、NICAM-Chem、NHM-Chem)によるCs-137大気濃度の計算値を観測値と比較して、プルームの経路と動きを明らかにした。今年度は特に、低気圧に伴うプルーム動態の共通性を明らかにした。さらに、モデル依存性を理解するために、シナリオ依存性・沈着過程・鉛直大気場の再現性に関する感度実験を行った。また、湿性沈着モデリングの見直しを行い、東日本域での沈着量分布をWRFモデルで概ね再現できることを確認した。以上の解析結果を基に、A01班としての統一排出シナリオを作成した。長期変動評価のため、大気への再飛散の調査をA01-2班とA03班と協力して行った。前年度に決定した植生由来の発生係数を仮定したモデル計算によると、2013年一年間のCs-137再浮遊量は1.3 TBqであった。これは一次沈着量の0.048%程度に相当し、再浮遊による系からの除去率は他要因に比べて2~3桁小さいことがわかった。数値モデルの放射線防護への放射性物質の拡散モデルの各国における活用事例や、福島事故の際の利用例を取りまとめて、予測計算の放射線防護への活用が有効であることを示した。第3回の若手研究者のためのモデル講習会を2016年8月に実施した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 4件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 9件) 学会発表 (36件) (うち国際学会 12件、 招待講演 4件)
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