研究領域 | 福島原発事故により放出された放射性核種の環境動態に関する学際的研究 |
研究課題/領域番号 |
24110006
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
恩田 裕一 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00221862)
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研究分担者 |
辻村 真貴 筑波大学, 生命環境系, 教授 (10273301)
清水 康行 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20261331)
笹 公和 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20312796)
山敷 庸亮 京都大学, 防災研究所, 准教授 (20335201)
近藤 昭彦 千葉大学, 環境リモートセンシング研究セン, 教授 (30201495)
福島 武彦 筑波大学, 生命環境系, 教授 (90124354)
末木 啓介 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (90187609)
難波 謙二 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (70242162)
浅沼 順 筑波大学, 生命環境系, 教授 (40293261)
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研究期間 (年度) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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キーワード | 福島第一原子力発電所 / Cs-137 / 陸域 / 海洋 / 生物 / 大気循環 / 巻き上げ |
研究実績の概要 |
水・土砂移動に伴う放射性物質の移行過程の理解のために,汚染度の異なる3地域において, 植生・土壌から地下水・河川・生態系へと,放射性核種の観測, 将来予測を行った。具体的には、 1)放射性核種の環境への移行をモデル化 2) 地下水,湧水への移行状況調査 3)河川における放射性核種の移行調査 4)事故発生時の地表面状態を把握すると共に,放射性物質がどの程度, 河川・湖沼・海へ流出していくか調査およびモデル化 5)河川・湖沼において, 水・有機物より藻類・バクテリア等に移行する状況を調査し, 河川生物への放射性核種移行について調査するとともに, 将来予測 6)I-129, Cl-36等の微量核種について,環境トレーサーとしての可能性 である。 また、既存のプロジェクトでの調査地域に加え,新たに栃木県に中程度汚染地域の試験流域を設定した。そこにおいて,水・土砂移動に伴う放射性物質の移行過程の観測を行った。 一方で,阿武隈川流域において,既存試料の収集,濁水の採取,湖底の堆積物の採取を行った。得られた試料は,ゲルマニウム検出器において測定を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)放射性核種の環境への移行をモデル化 2)地下水,湧水への移行状況調査 3)河川における放射性核種の移行調査 4)事故発生時の地表面状態を把握すると共に,放射性物質がどの程度, 河川・湖沼・海へ流出していくか調査およびモデル化 5)河川・湖沼において, 水・有機物より藻類・バクテリア等に移行する状況を調査し、河川生物への放射性核種移行について調査するとともに、将来予測を行う。 6)I-129, Cl-36等の微量核種について,環境トレーサーとしての利用 当初研究目的および実施計画として挙げた上記6項目を概ね達成することができた。
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今後の研究の推進方策 |
観測を継続するとともに,水土砂移動に関するモデルを構築する。また,新たに筑波大学で完成予定のAMSを用い, 微量核種のI-129, Cl-36の分布および環境への移行について調査を開始する。得られた結果は,各班で議論を行い,必要な観測項目の再検討や,モデルや検証方法の課題と対策の検討を行うとともに,新たな観測に生かす。
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