計画研究
研究代表者の宮坂、研究分担者の梅本は、フィンランドTurku大学の竹田彰、Sirpa Jalkanen, Marko Salmi博士らと共同で、リンパ節に存在する新たなストローマ細胞サブセットの存在を確認し、現在、その解析を継続中である。また、リンパ組織からのリンパ球移動におけるリンパ管内皮細胞の役割を解析する中から、これまでリンパ管内皮細胞マーカーとされてきたLyve1が、個体発生途中では一部の血管やリンパ球にも発現して、Lyve1-Creによるコンディショナル遺伝子欠損はLyve1発現をした血管やリンパ管にも及んでしまうことを見つけ、これを報告した(Front. Immunol., 2017)。さらに、慶応大学の杉浦悠毅、末松誠博士との共同により、これまで細胞外に放出された時に損傷関連分子パターンとして炎症誘導性に働くと考えられていたATPが、正常リンパ節のT細胞領域に豊富に存在し、T細胞の流入とともにATP発現が見られ、作られたATPは樹状細胞に働いてその移動を制御することが示唆された(投稿準備中)。研究分担者の早坂はCCR7ケモカイン受容体が別のケモカイン受容体CXC4とヘテロ二量体形成をするが、シグナル伝達においてはCCR7自身のホモ二量体化がより重要であることを示した(論文改訂中)。研究分担者の片貝は、計画研究班員の長澤および高濱らとの共同研究により、種々の分子マーカーや発現レポーターマウス系統を用いて、リンパ節内において組織区画を規定する性質の異なるストローマ細胞サブセットが少なくとも6種類存在することを明らかにした。また、リンパ節の髄質領域近傍においてこれまで知られていなかった組織構造と新規ストローマ細胞サブセットを発見し、その機能的な特徴を示した(投稿準備中)。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 7件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 8件、 招待講演 1件) 図書 (3件)
Proceedings of the Japan Academy, Series B
巻: in press ページ: -
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