研究領域 | ユビキチンネオバイオロジー:拡大するタンパク質制御システム |
研究課題/領域番号 |
24112004
|
研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
大竹 史明 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 主任研究官 (60447373)
|
研究期間 (年度) |
2012-06-28 – 2017-03-31
|
キーワード | ユビキチン |
研究概要 |
本研究では、ユビキチン分子自身に対する翻訳後修飾が、ユビキチン鎖の選択性の一端を担う可能性を検討し、ユビキチン制御系の新たな分子機構解明を目指す。ユビキチン翻訳後修飾の定量解析を用いて、アセチルユビキチンと鎖特異的なE2酵素を用いたユビキチン鎖形成能を検討した。アセチルユビキチンは残基特異的に、ある種のE2酵素による鎖伸長を顕著に変化させることがわかった。特にK48鎖特異的、K11鎖特異的、K63鎖特異的なユビキチン鎖伸長活性に影響が見られた。従って、アセチル化はユビキチン鎖に対する特異的な制御機能を有する可能性が考えられた。一方、アセチルユビキチンとの関連の示唆された転写活性化性、転写抑制性のヒストン修飾酵素について検討した所、細胞内での相互作用変化の可能性が示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
定量法を利用したユビキチン鎖の詳細な解析により、アセチル化修飾とポリユビキチン修飾との関係を鎖特異的に解析することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
修飾ユビキチン等を用いたin vitro系の詳細な機構解析を進めるとともに、細胞内モデル基質などを用いてアセチルユビキチンの機能を解明する。また、新規のユビキチン翻訳後修飾に関して、質量分析法や細胞内機能解析により、機能探索を行っていく予定である。
|