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2016 年度 実績報告書

シリア・中心体系による神経幹細胞分裂の非対称化機構

計画研究

研究領域シリア・中心体系による生体情報フローの制御
研究課題/領域番号 24113006
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

松崎 文雄  国立研究開発法人理化学研究所, 多細胞システム形成研究センター, チームリーダー (10173824)

研究期間 (年度) 2012-06-28 – 2017-03-31
キーワード神経幹細胞 / 小頭症 / 細胞分裂 / 非対称細胞分裂 / 染色体分離 / 細胞周期
研究実績の概要

哺乳類の脳は進化の過程で複雑化と巨大化を遂げてきたが、脳の大きさを決める仕組みはいまだに不明である。大脳が正常の半分程度のサイズまでしか発達しないヒト遺伝性小頭症の原因遺伝子群の産物はいずれも分裂時に神経幹細胞の中心体に局在することから、中心体機能を通して、未分化性の維持に関与する可能性が指摘されている。これらの変異はマウスの脳の発生には大きな影響を与えないことがこれまで謎であった。しかし、これらの遺伝子変異がマウスに少数しか存在しない脳室帯外神経幹細胞(霊長類型)により強い影響を与えるとすると、この現象を説明できる。LGN変異により脳室外に幹細胞が分散することから、LGNと小頭症原因遺伝子の2重変異では、霊長類などの複雑脳における小頭症原因遺伝子変異による小頭症発症のメカニズムを再現することと考えられ、この2重変異体はマウスにおける小頭症の研究の良いモデルとなる可能性を示唆している。そこで、複雑能における中心体局在因子の役割を解析することを目的に、小頭症の原因遺伝子のひとつASPM変異にLGN遺伝子変異を導入した2重変異体を作成した。この2重変異体マウスは、ヒト同様に脳のサイズが大きく減少することを見出した。LGN変異は幹細胞の分裂方向をランダムにすることにより、霊長類様の移動幹細胞を生み出すことから、哺乳類の小頭症の原因は移動幹細胞に原因のあることが示唆された。また、複雑脳をもつフェッレットで、in utero electroporationを用いて、CRSPPR/Cas9システムを直接胎児脳に導入しASPM KO クローンを作成すると、幹細胞のクローンサイズが減少していることが観察された。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Cortical progenitor biology: key features mediating proliferation versus differentiation.2018

    • 著者名/発表者名
      Uzquiano A, Gladwyn-Ng I, Nguyen L, Reiner O, Götz M, Matsuzaki F, Francis F.
    • 雑誌名

      J Neurochem.

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1111/jnc.14338.

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Loss of the canonical spindle orientation function in the Pins/LGN homolog AGS3.2017

    • 著者名/発表者名
      Saadaoui M, Konno D, Loulier K, Goiame R, Jadhav V, Mapelli M, Matsuzaki F, Morin X.
    • 雑誌名

      EMBO Rep.

      巻: 18(9) ページ: 1509-1520

    • DOI

      10.15252/embr.201643048.

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Regenerative plasticity of the epithelial structure in mouse radial glia during the early development2018

    • 著者名/発表者名
      松崎文雄
    • 学会等名
      International Congress of Cell Biology2018
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 複雑脳の発生と家族性小頭症の発症メカニズム2017

    • 著者名/発表者名
      松崎文雄
    • 学会等名
      兵庫県立こども病院-CDB 第2回ジョイントシンポジウム
  • [学会発表] 脳発生過程における神経幹細胞の動的多様性2017

    • 著者名/発表者名
      松崎文雄
    • 学会等名
      第55回日本生物物理学会
    • 招待講演
  • [学会発表] CORTICAL EXPANSION IN THE DEVELOPMENT OF COMPLEX AMMALIAN BRAINS2017

    • 著者名/発表者名
      松崎文雄
    • 学会等名
      2017 ISN-ESN Meeting
    • 国際学会
  • [学会発表] 複雑脳の形成に特異的な神経幹細胞2017

    • 著者名/発表者名
      松崎文雄
    • 学会等名
      京都大学大学院第19回生命科学研究科シンポジウム
  • [学会発表] Regenerative plasticity of the epithelial structure in mammalian radial glia2017

    • 著者名/発表者名
      松崎文雄
    • 学会等名
      Cortical Developmet Conference 2017
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 理化学研究所 生命機能科学研究センター

    • URL

      https://www.bdr.riken.jp/jp/research/labs/matsuzaki-f/index.html

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公開日: 2018-12-17  

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