計画研究
①植物細胞壁成分の自己組織化平成28年度ではこれまでの研究に引き続き、植物細胞壁の生合成過程で重要な役割を担っていると考えられるエクスパンシンやキシログルカンエンドトランスグルコシダーゼ/トランスフェラーゼ(XTH)などのタンパク質に関して、共同研究を含めた発現系の構築を試みた。その結果、いくつかの発現系において組換えタンパク質の生産に成功し、特に東北大学との共同で行ったシロイヌナズナ由来XTH3の研究ではXTHによるセルロース-セルロース間、およびセルロース-キシログルカン間のつなぎ替え活性の発見など新規の細胞壁モデルの構築につながる成果が得られ、Scientific Report誌に公表した。一方、本研究においては様々な植物細胞壁由来のタンパク質に対して組換え発現系の構築を試みたが、多くは発現量などの点に問題があり、効率的な発現系の構築に向けては何らかのブレイクスルーが必要である事が示唆された。② 植物細胞壁分解酵素の基質認識を利用した細胞壁の動的可視化平成28年度は、高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)を用いてタマリンド種子由来キシログルカンの動態が観察可能であることを明らかにし、キシログルカンが単純なコイル状構造以外の形態をとることを明らかにした。さらに周波数変調原子間力顕微鏡(FM-AFM)を用いた結晶性セルロースの可視化し、グルコースの水酸基の原子像を得ることにも成功した。また、メタノール資化性酵母Pichia pastorisを用いたランダム変異導入法の開発にも成功し、Biotechnology for Biofuel誌に成果を公表した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 1件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件) 備考 (3件)
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