計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本年度はセンチュウ感染過程について、以下のような研究結果を得た。1;シロイヌナズナとサツマイモネコブセンチュウを用いて、線虫感染過剰着生突然変異体のスクリーニングを行い、6つの候補突然変異体を得た。2;サツマイモネコブセンチュウのCLE遺伝子を4つ単離した。また、合成ペプチドはシロイヌナズナの根の生長を抑制したことから、機能的であると考えている。3;線虫行動観察用デバイスを開発し、有用であることが明らかとなった。また、硝酸カリウムとストリゴラクトンが忌避物質として線虫に認識されることを明らかにした。
2: おおむね順調に進展している
今年度の研究計画に沿って、研究が推進され、結果を得た。また、それらの成果は、Replogle et al., MPMI, 26, 87-96やTabata et al., 2013 PSB.8.e22534等の論文としても報告できた。
1;今後、原因遺伝子の単離を目指す。2;Mj CLE1-MjCLE4遺伝子の過剰発現株などの形質転換体を作成中であり、来年度はその機能解析を行う。また、線虫のどこで発現しているかをwhole mount in situで調査し、GFPを用いて、細胞外に分泌されるか否か確認する。3;硝酸カリウムについて、農薬として利用可能か、農場試験をおこなう。また、ケミカルライブラリーを用いて、新規線虫誘因、忌避物質の探索を行う。4;様々なマーカーラインを用いて、線虫感染実験を行い、どのような遺伝子が線虫感染過程に関与するかを確認する。それらのマーカーラインの調査は、計画班の上田、出村、西谷らとの共同研究で行う。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
Curr. Opin. Plant Biol.
巻: 16 ページ: 598-606
10.1016/j.pbi.2013.08.008.
Plant J.
巻: 6 ページ: 970-981
10.1111/tpj.12349
http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~sawa/