物理的刺激や、病原菌・害虫感染などの外界からの刺激や、主に核内で起こる内的な発生プログラムに従って生じた局所的なシグナルを、植物がどのように解釈・統合し、器官・個体レベルでの生長制御に繋げていくのか、その分子機構は殆どわかっていなかった。そこで本研究では、細胞壁を、細胞間・生物間でおこる様々な情報のやりとりを仲介・統合する機能を持った細胞外機能空間と捉え、その植物の成長制御における役割を明らかにする。そのため、植物感染性線虫の感染機構を対象とした植物病害と、植物メリステムの活性制御に関わる内生プログラムという、異なる刺激が関わる、植物の生長制御に重要なシグナルに関わる分子機構の解明を行った。
|