生体分子が生命機能を行う際のネットワークは、作られては解離し、解離しては会合するような動的な秩序が本質的に重要である。こうした動的秩序形成を明らかにするために、熱力学量や並進拡散係数を時間分解することのできる過渡回折格子法を用いて、分子間相互作用の時間変化や安定性をリアルタイムで検出する手法を開発した。この手法を用いて、構造揺らぎが会合・解離に重要であることを時間分解で明らかにし、いくつかの光センサータンパク質の分子間会合や解離過程の動的変化を時間分解で検出することに成功した。さらに、光応答DNAの会合・解離過程ダイナミクス計測にも成功するなど、多くの新規な知見を得た。
|