計画研究
本研究では,走査/透過型電子顕微鏡をベースとするナノ電子プローブを用いた複合電子分光法によって,様々な材料の表面,界面,転位,点欠陥を含むナノ構造の電子状態・光学的性質および磁性を,「ナノ分解能で,同じ場所から同時に,かつ広範囲網羅的に」測定することを目的としてきた.1)電子磁気カイラル二色性(EMCD)測定の基盤確立と応用:前年度までに確立した原子面分解能EMCD測定法によって(i)鉄の結晶粒界と粒内の磁気角運動量の測定を実施した.測定データに情報統計学によるノイズ除去,信号抽出を行い,サブナノメートル分解能でのEMCD測定の可能性を示した.2)ビームロッキング領域のナノレベル化と各種分光器制御システムの統合:当研究グループが開発した電子ビームロッキング分光法において懸案であった空間分解能を100nm以下にまで拡張するための機器制御プログラムの開発を行った.EDX検出およびEELS検出器をすべて一つのプラットフォーム(DigitalMicrographTM)上に統一し,同時制御・測定による立体分析法を確立した.3)ペクトラムイメージデータからの材料物性データマイニング技術開発:前年度まで低ランク行列分解法を適用した物性画像診断法を改良した.今後二種類以上の検出器による同時複合分光データに対応するために,従来のTwo-way解析を,いわゆる高次のテンソル分解法へと拡張した.4)名古屋大学所有の反応科学超高圧電子顕微鏡に四重極質量分析器を組み合わせるシステムを開発し,触媒反応の原子レベルガス中その場観察と同時に反応生成ガスを検知することに世界で初めて成功した.5)最終年度の研究総括:インフォマティクス応用に関する教科書を共同執筆した.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 5件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (46件) (うち国際学会 18件、 招待講演 11件) 図書 (2件) 備考 (1件)
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