計画研究
本課題では、古典分子動力学法、ダイレクト・アブイニシオ分子動力学法、第一原理法、数値シミュレーション等の理論的手法を用いて、星間分子雲から原始惑星系に至るプロセスで起こる氷および有機物の生成・進化の過程をミクロおよびマクロな視点から解明することを目的としている。この目的を達成するために、(1)アモルファス表面構造の解明、(2)アモルファス表面における吸着・拡散および表面反応機構の解明、(3)原始惑星系における低分子の熱変性過程の解明、(4)星間分子雲および原始惑星系における分子進化シナリオの構築、以上4つの個別目標を設定している。目標(1)(2)については分子シミュレーションを手法とするミクログループが、目標(3)(4)については数値シミュレーションを手法とするマクログループが担当し、各課題を推進している。これまで進めてきた研究の成果として、ミクログループでは、極低温下のアモルファス氷の表面構造や氷表面における表面拡散の活性化エネルギー等が明らかになっている。また、マクログループでは、衝撃波による氷ダストの蒸発過程や、降着衝撃波による揮発性物質の昇華過程、重水素濃縮過程のモデル化に成功している。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画通りに研究が進んでいる。これまでの研究により、極低温下のアモルファス氷の表面構造や氷表面における表面拡散の活性化エネルギー等が明らかになっている。また、衝撃波による氷ダストの蒸発過程や、降着衝撃波による揮発性物質の昇華過程、重水素濃縮過程のモデル化に成功している。
今後、理論班内および、実験班・観測班との連携を一層強化する。理論班内では、分子シミュレーションにより表面構造と表面反応を研究するミクログループと、分子雲で起こる多数の化学反応による分子進化を追跡するマクログループに分かれて各課題を推進している。これまでも、ミクロな素過程とマクロな分子進化を繋ぐことを念頭に各研究を進めてきたが、今後さらにグループ間および他班との連携を強化し、研究期間内に「分子進化の統一シナリオの構築」という最終目標を達成したい。研究費については、平成27年度は主にシミュレーション用のワークステーションと大容量データザーバ、並列計算・データ処理用のパーソナルコンピュータを購入するための物品費として研究費を使用する予定でいる。また、その他の経費としては、得られた成果を国内外の学会で発表するための旅費や論文印刷費として使用したいと考えている
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (34件) (うち査読あり 34件) 学会発表 (25件)
Journal of the Physical Society of Japan
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