計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本年度は、25素子読みだし集積回路、2x5素子読みだし集積回路の開発と、側面入射型検出器の評価を行なった。また、翌年度以降の評価に必要となる測定装置の開発を行なった。読みだし集積回路開発に関しては、画素選択のために必要となるCMOSアナログスイッチの開発を行ない、Vdd/Vss=(+3/-3V)の条件で、+/-1.5Vの信号振幅、ON抵抗10-20Kohm、そしてOFF抵抗1E14ohmと、画像センサーの画素選択には十分な性能を達成した。これらの成果を国際学会"10th International Workshop On Low Temperatures Electronics"(WOLTE-10)と"International Conference on Space, Aeronautical and Navigational Electronics 2013"(ICSANE 2013)にて発表した。また、その成果も採り入れて、25素子、2x5素子読みだし集積回路の設計を行なった。また、読みだし回路評価用にパルスチューブ冷凍機式のクライオスタットの開発を行なった。冷却時間は33時間(要求値48時間以内)、到達温度は1.4K以下(要求値2.0K以下)と設計通りのスペックを満足した。また、来年度行なう表面入射検出器開発にむけ、MBE装置の調整をおこなった。検出器に関しては、ブロッキング層を薄層化した側面入射素子を開発に成功した。薄膜化し、効率良く光吸収層に電場が印加されるようにした結果、キャビティー無しで15A/Wと高い光電流変換効率を達成した。その結果を、国際学会"10th International Workshop On Low Temperatures Electronics" (WOLTE-10)にて発表した。また、来年度以降の検出器の評価のために、液体ヘリウム式のクライオスタットを購入した。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画どおり、読み出し回路評価用のパルスチューブ冷凍機式クライオスタットの開発に成功した。また、読み出し集積回路の設計・評価や、側面入射型検出器の開発も順調に進んでいる。
当初の計画どおり、着実に研究を進める。
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