オートファジーは細胞内の主要な分解機構であり、様々な生理的役割を担い、種々の疾患との関連も明らかになりつつある。しかしながら、その分子メカニズムには不明な点が多く残されており、関連疾患の治療法開発のためにも、その解明が急務となっている。本研究では、分子機構の研究に優れるモデル生物である出芽酵母および、関連分子の機能の解明に有効な無細胞系(精製タンパク質や人工膜を用いる解析手法)を用いて、オートファジーにおける中心的イベントであるオートファゴソームの形成機構および、特定の細胞成分を分解する選択的オートファジーの分解標的と制御機構に関して、多くの重要な知見を得た。
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