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2017 年度 実績報告書

精子幹細胞のエピゲノム安定性と発がんとの関係の解析

計画研究

研究領域生殖細胞のエピゲノムダイナミクスとその制御
研究課題/領域番号 25112003
研究機関京都大学

研究代表者

篠原 隆司  京都大学, 医学研究科, 教授 (30322770)

研究期間 (年度) 2013-06-28 – 2018-03-31
キーワード精子形成 / がん
研究実績の概要

本年度はPS48という解糖系を刺激する小分子化合物がgermline stem (GS)細胞から多能性細胞であるmultipotent germline stem (mGS)細胞へのリプログラミングに影響を与えるかの解析を行った。昨年度までにDmrt1とp53遺伝子を同時にノックダウンするとGS細胞からmGS細胞へと変化するという実験系を確立してあるので、この実験系でPS48を添加し、mGS細胞への転換効率を調べたが、特にPS48は大きな影響を与えることができなかった。
解糖系の促進は自己複製を刺激することから、この実験に加えて我々はGS細胞の解糖系を促進する分子のスクリーニングを追加しておこなった。セレック、プレストウィック、シグマ、カルビオケムなどの小分子化合物ライブラリーの薬剤を用いて大規模スクリーニングを行った結果、MHY1485という分子がGS細胞の解糖系を刺激することを明らかにした。MHY1485はPS48と同様に通常のGS細胞の培養条件では増殖しないC57BL/6の精子幹細胞からGS細胞を樹立することに成功した。MHY1485を加えた培養ではGS細胞はPS48を加えて増殖を刺激した場合よりも活発に増殖刺激された。そこでPS48とMHY1485を同時に加えて解糖系の促進を相乗効果を調べたが、とくに改善されず、GS細胞の増殖に対しても大きな改善はみられなかった。PS48がPDPK1を刺激するのに対して、MHY1485はmTORを刺激する分子として知られており、この結果はmTORからの刺激によりPDPK1が活性化されて自己複製が亢進する可能性を示唆する。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2017 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 産業財産権 (1件)

  • [国際共同研究] University of Texas at San Antonio/University of Pittsburgh(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      University of Texas at San Antonio/University of Pittsburgh
  • [雑誌論文] Transfer of a Mouse Artificial Chromosome into Spermatogonial Stem Cells Generates Transchromosomic Mice.2017

    • 著者名/発表者名
      Shinohara T, Kazuki K, Ogonuki N, Morimoto H, Matoba S, Hiramatsu K, Honma K, Suzuki T, Hara T, Ogura A, Oshimura M, Kanatsu-Shinohara M, Kazuki Y.
    • 雑誌名

      Stem Cell Reports.

      巻: 9 ページ: 1180-1191

    • DOI

      10.1016/j.stemcr.2017.08.012

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Nonrandom contribution of left and right testes to germline transmission from mouse spermatogonial stem cells.2017

    • 著者名/発表者名
      Kanatsu-Shinohara M, Naoki H, Shinohara T.
    • 雑誌名

      Biol Reprod.

      巻: 97 ページ: 902-910

    • DOI

      10.1093/biolre/iox141

    • 査読あり
  • [学会発表] Fertility and spermatogonial stem cells2017

    • 著者名/発表者名
      Takashi Shinohara
    • 学会等名
      American Society of Andrology 2017 42nd Annual Conference
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Myc-mediated glycolysis enhances spermatogonial stem cell self-renewal.2017

    • 著者名/発表者名
      篠原隆司
    • 学会等名
      第15回幹細胞シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 精子幹細胞の遺伝情報パターン2017

    • 著者名/発表者名
      篠原隆司
    • 学会等名
      放射線影響学会
    • 招待講演
  • [産業財産権] 雄性生殖細胞またはセルトリ細胞にポリヌクレオチドを導入する方法2017

    • 発明者名
      篠原隆司、渡邉哲史
    • 権利者名
      京都大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2017-092384

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公開日: 2018-12-17  

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