維管束植物の根は、土壌からの水分・養分の吸収、地上部の支持など、個体の成長・発生にとって重要な役割を果たす。本研究は、「根の成長・発生ロジック」の解明を目的として、モデル植物のシロイヌナズナおよびミチタネツケバナを用いて、1)側根の発生ロジック、2)放射パターン形成ロジック、および、3)根の成長・発生を制御する未知の代謝システム、について研究を行った。特に、1)において、主根先端部において側根を形成する能力を持つ部位から、根を分岐させる細胞(側根創始細胞)が特定・選択される際に、植物ホルモン・オーキシンおよびペプチドホルモンのシグナリングを介した側方抑制の機構が存在することを明らかにした。
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