研究領域 | 多様性から明らかにする記憶ダイナミズムの共通原理 |
研究課題/領域番号 |
25115003
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松尾 直毅 京都大学, 白眉センター, 准教授 (10508956)
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研究期間 (年度) |
2013-06-28 – 2018-03-31
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キーワード | 記憶 / 遺伝子改変マウス |
研究概要 |
本研究課題では、いったん獲得された記憶が不安定化、再固定化、連合、一般化、消去などの行動学的に検出されるダイナミックな変化を起こす前後で、脳内の細胞活動のパターンやネットワークにいかなる変化が生じるのかを検証する。学習課題としては主に文脈依存的恐怖条件付け学習を用いて、研究代表者らが開発した“時間的に離れた2点での神経活動を同一個体の脳内において可視化”することのできる活動履歴可視化マウスや、無麻酔下で行動中のマウスの多数の神経細胞の発火活動を同時に観測することのできるin vivoマルチユニット記録法、optogeneticsなどによる神経活動の操作などの手法を組み合わせた解析を行う。 本年度は主に、これらの手法のシステムや、行動実験条件の確立を行った。次年度以降は、これらの手法を用いて記憶ダイナミズムに伴う脳内変化を捉え、脳内のどの領域のどの細胞で、どのような変化が生じるのか?などの問題を明らかにすることにより、その神経基盤の解析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は、本研究課題遂行のために必要な様々なシステム(活動履歴可視化マウス、optogeneticsやDREADD、テタヌス毒素などによる神経活動操作、in vivoマルチユニット記録など)の確立を計画していた。一部、更なる改良が必要な部分も存在しており、今後の課題ではあるが、おおむね計画通りに進行していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
初年度に確立した、活動履歴可視化マウス、optogeneticsやDREADD、テタヌス毒素などによる神経活動操作、in vivoマルチユニット記録などのシステムを活用して、記憶ダイナミズムに伴う脳内変化を捉える研究課題を進行させていく。一部、特にoptogeneticsに関しては、更なる改良が必要であるため、検討を重ねる。
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