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2018 年度 研究成果報告書

反芳香族化合物による拡張π造形

計画研究

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研究領域π造形科学: 電子と構造のダイナミズム制御による新機能創出
研究課題/領域番号 26102003
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関名古屋大学

研究代表者

忍久保 洋  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50281100)

研究分担者 Shin Jiyoung  名古屋大学, 工学研究科(国際), 特任教授 (30622295)
研究期間 (年度) 2014-07-10 – 2019-03-31
キーワード反芳香族 / π電子系 / 非局在化 / 積層 / ポルフィリン / 三次元芳香族性
研究成果の概要

反芳香族化合物であるノルコロールが二分子積層すると、接近した分子間の軌道相互作用により、反芳香族性が大幅に弱まることを見いだした。これは、理論的に予言されていた積層反芳香族化合物における三次元芳香族性を世界で初めて実験的に証明した結果である。さらに、反芳香族化合物であるノルコロールの単分子伝導性についてBJ-STM法を用いて調査し、類似の芳香族化合物に比べて20倍高い伝導性を示すことを見いだした。ねじれ型やおわん型の曲面構造を有するπ電子化合物の簡便な合成法の開発にも成功した。π共役上にリンをもつポルフィリン類縁体を世界で初めて合成することにも成功した。

自由記述の分野

有機化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

芳香族化合物は多彩な機能をもち、医薬品、プラスチック、液晶、電子材料など社会や産業に幅広く応用されている。一方、反芳香族化合物は一般に不安定であり、応用に用いるのは困難であった。本研究では、複数の反芳香族化合物が積層すると分子間の相互作用により三次元的な芳香族性を発現し、安定化することを明らかにすることができた。積層反芳香族化合物における芳香族性は、理論的には予言されていたが、これを初めて実験的に証明することができた。この成果は、反芳香族化合物の特異な性質を活かした芳香族化合物とは異なる応用の可能性を示すものである。

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公開日: 2020-03-30  

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