計画研究
磯崎、堤、山本は、これまで集めた地球最古の冥王代ジルコン約200 粒の内部組織観察から、包有物として含まれる微小鉱物をラマン分光計で分析した結果、その中に生体構築のための必須元素であるリンと炭素の存在を確認した。さらにカナダ中央部、ジンバブエ、そしてブラジルの太古代岩石からの冥王代ジルコンの抽出を試みた。中でもブラジル北部サンフランシスコ地塊の岩石中からこれまで未発見であった太古代最初期(ほぼ冥王代末)に至る多数の古期ジルコンを検出し、南米大陸に冥王代地殻が少なからず残存している可能性を示した。趙は4名の有能な中国人若手研究者を東北大学に招聘して、共同研究を行った。東アジア地域と全世界の最新の地震波データを大量に収集と処理を行い、高分解能のマントルトモグラフィーと異方性構造を推定した。特にアラスカとフィリピン沈み込み帯の高解像度3次元速度異方性構造を初めて求めた。月震トモグラフィーから導いた月マントルの不均質構造を地球深部のそれと比較し、月表層のProcellarum KREEP域のような初期地殻が地球でも形成された可能性を指摘した。高畑、尾上は、顕生代最大の絶滅境界であるP-T境界層の泥岩から異常に高い3He同位対比を初めて検出し、地球史の中でも特異なイベント境界時に大量の地球外起源物質の流入があったこと、またそれが巨大隕石衝突ではなく、大量の宇宙塵フラックスであったことを示した。その原因として、地球を含む太陽系が暗黒星雲と衝突した可能性が示唆される。太陽系形成時にはスターバースト事件由来の暗黒星雲の通過がより頻繁に起きていた可能性があり、期待される初期地球表層の岩石/鉱物から同様の証拠の発見の方法を開発した。これらの成果を複数の論文として国際学術誌に公表し、また国際会議で発表した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (22件) (うち国際共著 3件、 査読あり 22件、 オープンアクセス 14件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 6件、 招待講演 3件) 図書 (2件)
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