研究分担者 |
河田 佳樹 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (70274264)
鈴木 秀宣 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (50546710)
島田 光生 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (10216070)
原田 雅史 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (20228654)
井本 逸勢 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (30258610)
安倍 正博 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (80263812)
梅谷 啓二 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主幹研究員 (50344396)
大松 広伸 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 副科長 (40415518)
石井 源一郎 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, ユニット長 (00270869)
飯沼 元 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (60222824)
青景 圭樹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (20544753)
松元 祐司 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (00600579)
中野 恭幸 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (00362377)
三嶋 理晃 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60190625)
阪井 宏彰 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (50362489)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は,(1)~(4)からなる.この研究推進にはSPring-8の利用と医工学領域の連携が必要となる.肺ミクロ形態を専門とする医学者,放射光CTを専門とするSPring-8主幹研究員,悪性腫瘍(肺,大腸,肝臓)の診断・治療を専門とする医学者,遺伝子情報解析を専門とする医学者,マルチスケール・マルチモダリティ3次元画像解析を専門とする工学者との研究協力体制を確立した.本年度は(1),(2),(3)に注力し以下の通り取り組んだ. (1) マルチスケール・マルチモダリティ画像データベース構築:(a) 治療前の拡大CT画像と治療後摘出標本の広視野μCT画像のマルチスケール3次元画像と臨床・病理・遺伝子情報のデータ収集(30症例),(b) 経時的に撮影された拡大CT画像,PET,MRI画像,臨床・病理情報,予後追跡で得られる多様かつ膨大な時空間データベースを構築.(c) 検診CT画像と臨床・病理情報からなるデータベース構築を継続して実施した. (2) 基礎研究: 3次元ミクロからマクロの構造を高精度に抽出して時空間的な変化を定量的に捉える手法と病態の特性を定量的に表現する手法を開発する.肺・大腸・肝臓の3次元ミクロからマクロの病態を明らかにし,これらの悪性腫瘍発病・進化過程を画像と臨床・病理・遺伝子情報を用いて数理統計的に解析する手法を創出して悪性腫瘍の本態解明を導く手法の開発を推進させた. (3) 開発研究:気管支系,血管・リンパ系,膜構造に焦点を当てた胸腹部臓器の構造解析法の開発を推進し,画像に展開して高精度に胸腹部臓器構造の精密解析法を進めた. 本研究「多元計算解剖モデルを利用した腫瘍診断支援システム」に関する平成27年度の研究成果は、招待講演3件,学術論文7件、解説論文2件、国際学会発表:10件,国内学会発表:13件,受賞:1件,申請時の計画通り順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
本研究は,(1)~(4) からなり,現在まで順調に進展している.今後の研究の推進方策は次の通りである.特に(1),(2),(3)及び(4)に注力して取り組む.画像データベースの構築には個人情報保護法に関わるために医療施設の倫理審査委員会の処理手順に従い匿名化処理を施して実施する. (1) マルチスケール・マルチモダリティ画像データベースの構築:(a) 治療前の拡大CT画像と治療後摘出標本の広視野μCT画像のマルチスケール3次元画像と臨床・病理・遺伝子情報のデータ収集,(b) 経時的に撮影された拡大CT画像,PET,MRI画像,臨床・病理情報,予後追跡で得られる多様かつ膨大な時空間データベース構築, (c) 検診CT画像と臨床・病理情報からなるデータベース構築を推進する. (2) 基礎研究:3次元ミクロからマクロの構造を高精度に抽出して時空間的な変化を定量的に捉える手法と病態の特性を定量的に表現する手法の開発を継続して進め,悪性腫瘍発病・進化過程をマルチスケール・マルチモダリティ画像と臨床・病理・遺伝子情報を用いて数理統計的に解析する手法の確立に注力する. (3) 開発研究:気管支系,血管・リンパ系,膜構造に焦点を当てて開発を進めている胸腹部臓器の構造解析法を発展させマルチスケール・マルチモダリティ画像に展開して高精度に胸腹部臓器構造の精密解析法の創出に結びつける. (4) 実用化研究:マルチスケール・マルチモダリティ画像入力から悪性腫瘍候補の検出,悪性腫瘍罹患ハイリスクグループの層別化,悪性腫瘍進化の定量化,鑑別・予後予測技術の呈示に至る処理をインタラクティビティの高い表示方法でシームレスに実行できるシステムの開発を継続し,ユーザ操作履歴を解析して高度なユーザインターフェースを有するシステムを開発する.臨床研究を実施してシステムの有効性を検証する.
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