研究領域 | 行動適応を担う脳神経回路の機能シフト機構 |
研究課題/領域番号 |
26112009
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
筒井 健一郎 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (90396466)
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研究分担者 |
泰羅 雅登 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50179397) [辞退]
臼井 信男 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (40752118)
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研究期間 (年度) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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キーワード | 神経科学 / 経頭蓋磁気刺激 / 皮質表面電位 |
研究実績の概要 |
情動制御の神経機構:新たなサル3頭について、内側前頭連合野に対して低頻度経頭蓋磁気刺激を施して、抑うつ症状が誘発されることを確認した。これらのサルについて、同刺激によって抑うつ症状が誘発された状態を実験条件、皮膚表面に貼り付けた電極に通電するシャム刺激を行って健常な情動を保っている状態を統制条件として、機能的MRIの撮像を行った。実験条件と統制条件における安静時脳活動を比較したところ、実験条件において、内側前頭皮質を中心として賦活が低下していることが確認された。 注意の神経機構:硬膜下に電極シートを埋め込んだ2頭のサルより、遅延反応課題を遂行中に皮質表面電位を記録した。記録されたデータについて、ノイズフィルタリングを行った後に、平均加算を行った。その結果、前頭連合野、運動前野、頭頂連合野の各領域において、手がかり刺激の呈示や反応の実行などの課題事象にともなって、特徴的な電位変化が生じていることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年7月、研究分担者の死去により、研究分担者の協力を得ることが不可能となった。そのため、当初計画において研究分担者が担当していた行動実験を、研究代表者および新たな研究分担者が引き継ぐこととなったが、実験や分析に用いる各種プログラムの作成、サルの行動訓練など、引き継ぎが困難なために新たにやり直す作業があったため、研究に遅延が生じた。そのため、研究期間を延長し、新たな研究分担者とともに作業を行ったところ、延長期間の終了時までには、当初予定していた目標をおおむね達成することができた。
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今後の研究の推進方策 |
データの取得について、概ね目標を達成できた。研究期間の終了に向けて、データの分析・取りまとめをすすめていく。
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