研究領域 | 細胞競合:細胞社会を支える適者生存システム |
研究課題/領域番号 |
26114003
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 (2016-2018) 国立研究開発法人理化学研究所 (2014-2015) |
研究代表者 |
倉永 英里奈 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (90376591)
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研究協力者 |
梅津 大輝
上地 浩之
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研究期間 (年度) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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キーワード | 上皮組織 / バリア機能 / 恒常性維持 / 細胞死 |
研究成果の概要 |
本研究では、ショウジョウバエ蛹期にみられる上皮細胞再構築の過程を生理的細胞競合の一例と捉え、遺伝学的を用いることで非自立的細胞死を誘導する因子の探索を実施した。勝者側の因子として血管内皮細胞増殖因子のショウジョウバエホモログであるPvf1を同定した。敗者側の因子として、小胞輸送に関与するミオシンVIが同定された。その他の上皮細胞集団における細胞競合様現象も解析の対象に入れて研究し、細胞競合の解析を可能にする実験手法立ち上げて論文として報告した。
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自由記述の分野 |
細胞生物学、発生生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの細胞競合研究には人工的な遺伝子操作が必須であり、その作製した細胞競合モデルを安定的に解析することによって、制御メカニズムの解明が効率的に行われてきた実績がある。一方で、生理的環境下における細胞競合が関与する生命現象およびその生理的意義に関する研究は未だ稀少である。本研究では、細胞競合の生理的環境下における細胞競合の制御メカニズムを探索し、進化的保存性の高い成長因子と小胞輸送に関与する分子を発見した。本研究で同定された分子が、前がん細胞の排除や上皮細胞の恒常性維持に重要であることが示唆されるため、今後の詳細なメカニズムの解明が期待される。
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