研究実績の概要 |
突然変異を含む細胞分裂によって機能細胞の断続的な供給を満たしながら、組織を維持する数理モデルの構築を行った。平成27年度は、1種類の永続的な自己複製が可能な組織幹細胞が機能細胞も兼ねて組織を維持するモデルと、組織幹細胞と機能細胞を分割して、2種類の細胞が組織を維持する場合で、組織変容までの待ち時間の解析を行った。 組織変容の実例として、がん進展の数理モデル研究を大阪で7月に行われた米国・日本数理生物学会合同学会(国際学会)で発表を行った。また、がん進展とプラチナ製剤による薬剤耐性が生じる機構に関する数理モデル研究を国際誌PLoS One (e105724)に論文として発表した。さらに、がんの発生・進展過程の研究を国内の専門誌である「実験医学」(Vol 32, No.12 208-213)・「がん分子標的薬治療」(Vol. 12, No.3 72-77)に論文として発表した。
|