加齢やゲノムストレスに伴う様々な刺激が、どのように血液幹細胞のニッチ(間葉系細胞・類洞血管細胞)の老化に影響を与えるか、ニッチの老化がどのように血液幹細胞の機能不全に関与しているかについてはよく知られていない。そこで本研究では、血管ニッチの老化に焦点を当てて研究を進めることとした。加齢マウスや放射線暴露モデル、血管特異的p53/Mdm遺伝子改変マウスを用いて解析を進めた結果、血管ニッチにおける老化シグナルの活性化が、血液幹細胞のステムセルエイジングを促進することが明らかとなった。さらに同様のマウスモデルを用いて、心不全や生活習慣病における血管老化シグナルの活性化の意義を明らかにした。
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