研究領域 | 脳タンパク質老化と認知症制御 |
研究課題/領域番号 |
26117004
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 学習院大学 (2016-2018) 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター (2014-2015) |
研究代表者 |
高島 明彦 学習院大学, 理学部, 教授 (00154774)
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研究分担者 |
久永 眞市 首都大学東京, 理学研究科, 客員教授 (20181092)
石垣 診祐 名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (40378170)
宮坂 知宏 同志社大学, 生命医科学部, 准教授 (90342857)
池川 雅哉 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (60381943)
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研究協力者 |
添田 義行
住岡 暁夫
御園生 裕明
田口 明子
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研究期間 (年度) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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キーワード | タウタンパク質 / Aβ / 老化 / 認知症 / 脳機能 / 凝集 / リン酸化 / 神経細胞死 |
研究成果の概要 |
タウタンパク質は選択的スプライシングにより生じる3R,4Rタウは成体神経新生において異なる役割を果たすことが示された。認知症発症に神経新生が関与する可能性が考えられる。また、マーモセットはタウアイソフォームに関してヒトとは異なることが示された。 タウは受容体のエンドサイトーシスに関与することが明らかになった。特に過活動している神経細胞ではタウによって受容体を減少させ過活動から神経保護を行なっている可能性が示唆される。この神経細胞のロバストネスが最終的にリン酸化タウの蓄積から病原タンパク質としての顆粒状タウオリゴマー形成へと連なる可能性がある。今後それらの点についてさらに研究が必要である。
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自由記述の分野 |
タウタンパク質老化と神経変性機構
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タウタンパク質は1975年微小管結合タンパク質として精製されて以来、その機能について全貌は明らかにされていない。アルツハイマー病の特徴的な病理像の一つとして神経原線維変化が見出され、この病理像を示す領域は臨床症状の責任病巣とよく相関する。主な構成成分が過剰にリン酸化されたタウである。近年、タウを標的とした治療法開発が注目を浴びている。この研究成果はタウタンパク質の新たな役割がシナプス機能にあること、顆粒状タウオリゴマーが病原タンパクであること、タウアイソフォームは成体神経新生において異なる役割を果たすことを示しており、βアミロイド以外の新たな認知症治療標的分子の探索に大きく寄与するものである。
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