計画研究
脳タンパク質老化の進展メカニズムの解明と精神・神経変性疾患の治療を最終目標として、本研究では生体脳イメージング技術を駆使した治療評価系の開発を目指してきた。平成30年度は、放医研にて開発されたタウPETリガンドPBB3を用いたPETイメージングとヒト脳病理像との相関関係を検証し、その結果を国際誌にて報告した(Shinotoh et al. 2019 Neurology; Ikeda et al. 2019 Movement Disorder; Endo et al. 2019 Movement Disorder)。また、タウオパチーモデルrTg4510マウスにおけるタウ病変と神経炎症病態の関連性についてPETイメージングを中心とした解析を行い、生体における病態進行度の評価と死後脳の病理解析結果との相関を明らかにするとともに、タウ病変と神経炎症には密接な関係があることを突き止めた(Sahara et al. 2018 JAD)。さらに、イメージング技術を用いたマウスモデルの病態評価系に加えて、タウ凝集体プリオン様伝播モデルとしてstable cell lineを確立し、ハイスループットドラックスクリーニングシステムを構築した(Matsumoto et al. 2018 IJMS)。これまでの5年間で、ヒトと動物モデルで共通した生体イメージング技術を活用することで、神経変性疾患(特にタウ病態を指標としたタウオパチー)の生体評価システムを確立し、治療薬開発に資するイメージングプラットフォームの構築に成功した。これらの成果をもとに、認知症治療開発がさらに進展することが期待される。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
Movement Disorders
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10.1002/mds.27623
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巻: in press ページ: ー
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