計画研究
本年度は,人と人工物の間のインタラクションにおいて,今性のある振る舞いの生成ならびに利用の研究,他者モデルを人に抱かせる手法の研究,他者の状態を推定する手法の研究を行なった.今性のある振る舞い生成の研究では,動力学系でロボットの視線制御手法を実現した.人と目を合わせたい制約,人と目を合わせたく無い制約,人と目を合わし続けたたくない制約を動力学系の式として組み込み,動力学系のエネルギを最小化する事でロボットを動作させる.人とロボットの双方の視線を動かすタイミングに応じて,単純な条件分岐アルゴリズムでは構築することのできない多様な振る舞いを生成することに成功した.また,前年度まで開発してきた人のジョイスティックの操作方法に応じて適応的に走行ゲインを変更する電動走行車に対して,人が人馬一体感を感じる手法を検討した.車椅子の走行ゲインの変更を,擬人化エージェントが事前に知らせることで,電動車椅子に対する人の印象が向上することを明らかにした.さらに, 複数ロボットのオーバーラッピング動作による今性のモデルの実装も行い,今性のあるオーバーラッピング動作によって,ロボット間のコミュニケーションの場を人が認識するようになることを明らかにした.他者モデルを人に抱かせる手法の研究では,画像処理によって人の顔のパーツ(目,口)を任意の物体上に表示する手法を実現した.また,擬人化可能なロボットを用いて小学生達が本の紹介を行えるシステムを開発した.単純な図書紹介と異なり,擬人化ロボットとのインタラクションを想定した紹介コンテンツの作成を可能とした.他者の状態を推定する研究では,ロボットとコミュニケーションしている人がロボットとのコミュニケーションに対して持つ興味度を推定する研究を行なった.ロボットとのコミュニケーション中の人の顔の向きを用いることで,7割の精度で推定できることが明らかになった.
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 11件) 図書 (2件)
Proceedings of the IEEE
巻: 107 ページ: 575 - 581
10.1109/JPROC.2018.283704
International Journal of Social Robotics
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