計画研究
我が国において高齢者人口が占める割合は25%を超え,超高齢社会である.高齢者では加齢に伴う身体機能の低下だけでなく,脳卒中などになる割合も増え,その結果として片麻痺などが生じると運動機能が著しく制限される.特に片麻痺などでは運動機能の変化が急激に起こるため,発症前に脳内に構築されていた脳内身体表現と実際の身体との間に齟齬が生じてしまい,運動が適切に生成できなくなってしまう.このような状況を改善するためには,適切にリハビリテーションを行い,脳内身体表現の更新を行うことが重要である.一方で我々の従来研究から,運動主体感や身体所有感が脳内身体表現の更新に影響を与えていることがわかっている.またリハビリテーションでは自分の体が思うように動かないことから,リハビリテーションのモチベーションも低下する.そのため,本研究ではリハビリテーション中の運動主体感を高く保持させるシステムを構築し,リハビリテーションを通じて脳内身体表現の改善を行う.本システムは仮想現実の技術を用い,ヘッドマウントディスプレイの中に球を表示し,また腕と球の動きを同期させた.また画面上に表示される様々な軌道をなぞらせるように腕を動かしてもらった.本システムでは特に実際に軌道を正確になぞれていないような状況でも,あえてディスプレイ上ではタスクが達成できているように表示を行った.このようなフィードバックを行うことで,たとえ運動の成果が良くなくても運動主体感を維持することができるということがわかった.
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 10件)
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