研究概要 |
1.森元予想に関する研究 小林とRieckは三次元多様体内の結び目の連結和とそのトンネル数に関する森元予想をm-smallな結び目に関して考察しこの方面で今まで知られている結果を全て包含するようなこの予想に関する結果を証明した. 2.結び目の外部空間を用いたHeegaard分解のstrong irreducibilityの局所定判定法 小林とRieckはstrongly irreducible Heegaard分解と三次元球面内の非自明結び目の外部空間との交わりついて解析しそれは結び目の外部空間内のmeridional annulusの和集合になることを証明した. 3.結び目の連結和のthin positionについて RieckはE. Sedgwickと共同でmeridionaly smallな結び目の連結和に対してはそのthin positionはその結び目の最小bridge positionから自然に得られるものになっていることを示した. 4.Heegaard Structures and double covers RieckはJ. H. Rubinsteinと共同で向きを保つようなinvolution(位数2の自己同相写像)を許容する三次元多様体について考察した.このような多様体のstrongly irreducibleなHeegaard分解はそのinvolutionによる像と互いに「良い位置」で交わっているようにできることを示し,更にこのことを用いてその三次元多様体のHeegaard種数とそのinvolutionによる商空間の三次元多様体のHeegaard種数の間に成り立つ不等式を与えた.
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