本年度は、この3年間の調査・研究成果の取りまとめと公表を主として行った。また、これに関連してパプアニューギニア島嶼部、ニューカレドニアおよび鹿児島県の現地踏査を行った。以上の成果は、国外・国内関連主要学会におけるそれぞれの別課題の3度の口頭発表と、関連学会誌に論文を4編(印刷中を含む)執筆することで公表した。 研究課題である「琉球列島とオセアニアの先史時代に関する比較研究」の成果公表としては、東南アジア考古学会2002年度大会において「琉球縄文文化とアジア・太平洋地域」と題する口頭発表、さらにはアジア・太平洋地域最大の先史考古学関連団体であるインド・太平洋先史学会(Indo-Pacific Prehistory Association)第17回大会において「The Position of the Ryukyu Jomon Culture in the Asia-Pacific Region」と題する口頭発表をそれぞれ行い、私のこの3年間の研究成果を国外・国内の代表的学会において広く公表した。なお、特に後者の口頭発表内容については論文としてまとめ、近くインド・太平洋考古学会誌に所載・刊行され、広く関連周辺諸国に公表される予定である。また、琉球列島の先史文化の北限などの文化的領域を明らかにする目的で鹿児島県の現地踏査と関連資料収集を行い、そうした結果を基に、当該地域の代表的歴史学会である南島史学会の12月例会において「琉球列島の先史時代における文化領域について」と題する口頭発表を行った。 また、昨年度までに引き続きオセアニア各地の現地踏査・関連資料収集を行い、その研究成果論文を当該地域研究の国内の代表的学会誌である『東南アジア考古学』誌に公表(一部印刷中)した。
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