研究分担者 |
KEILEN Hilde ノールウェー極地研究所, 研究員
狩野 彰宏 広島大学, 理学部, 助手 (60231263)
江崎 洋一 大阪市立大学, 理学部, 助手 (60221115)
公文 富士夫 信州大学, 理学部, 助教授 (60161717)
猪郷 久治 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70014818)
田沢 純一 新潟大学, 教養部, 教授 (50108453)
沖村 雄二 広島大学, 理学部, 教授 (60033825)
坂上 澄夫 千葉大学, 理学部, 教授 (40002521)
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研究概要 |
今年度は3年継続の最終年度に当るので,小パ-ティによる現地調査の他,まとめの作業を中心に研究を進めた。 1.現地調査(1)、フェストニンゲン地域。当地域の調査は平成元年度に実施したが,若干見直すべき点がでてきたこと,研究対象の中心であるKapp Starostin層の標式地であることの2点から,2週間程度の地質調査を行った。その結果,前回は採集できなかった時代決定や対比に有効な腕足類化石などを新たに採集した他,ペルムー三畳系境界の堆積環境変化を調べるために,境界付近の詳細な地質柱状図を作成し,粘土鉱物鑑定用の堆積岩サンプルを採集した。(2)カップヴイック地域。平成元年・2年両年度の調査結果では,調査範囲の西部地域(フエストニンゲン・トリグハムナ両地域)と東部地域(スカンスブクタ・スベルティヘル両地域)とでは,ペルム系の層厚・岩相・生相などの点で相異があることが判明した。そのために,両地域の丁度中間に位置する当地域において,Gypshuken,Kapp Starostin両層について地質調査を行った。その結果,Kapp Starostin層の場合,その下部・中部層は両部地域の方に類似するが,上部層は厚く海緑石砂岩が発達するなど,むしろ東部地域に似ることが判明した。両地域を結びつける重要な地域の調査を行う機会を持ち得たことは,非常に幸いであった。 2.室内作業。今年度調査の採集試料が11月末ようやく届いたこともあり,堆積岩標本・各種化石標本についての室内研究は現在も進行中である。しかし,最終年度でもあり,不充分ではあるが,一応のまとめをしておくことが将来の本格的な研究にもプラスであろうと考え,現在3年間の研究成果を印刷中である。
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