研究課題/領域番号 |
01041019
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
米倉 伸之 東京大学, 理学部, 助教授 (30011563)
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研究分担者 |
中田 正夫 熊本大学, 理学部, 助教授 (50207817)
松島 義章 神奈川県立博物館, 専門学芸員 (20124521)
前田 保夫 山形大学, 教育学部, 教授 (20219281)
宮田 隆夫 神戸大学, 教養部, 助教授 (00107989)
松本 英二 名古屋大学, 水園科学研究所, 教授 (30199864)
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研究期間 (年度) |
1989
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キーワード | 完新世海面変動 / テクトニクス / 太平洋 / インド洋 / 粘性分布 |
研究概要 |
本研究の目的は、太平洋とインド洋に分布する島島と両洋に面する大陸縁辺部において地形・地質・古生態学調査を行い、完新世(最近1万年間)の海面変動の広域的な特徴を明らかにし、地球物理学的な解析と比較してマントルの粘性分布を決定することである。昨年度までの研究と現地調査により、太平洋中部とインド洋西部の島島についてはかなりのデ-タを集めることが出来たので、本年度はインドネシア中部(スンバ島)・マレ-シア西岸・フィジ-・オ-ストラリア東岸などで現地調査、資料の収集、現地研究者との研究連絡を行った。 その結果、インドネシア・スンバ島では完新世中期の離水サンゴ(マイクロアト-ル)と離水ノッチ(海抜2m以下)が観察されたが、バリ島の海岸では離水地形は分布していないので、現在の海面が完新世におけるもっとも高い海面と推定される。インドネシアでは島ごとにテクトニクスに地域性があるので、今後も調査を続ける必要がある。マレ-シア西岸では広い地域にわたって海岸平野が発達し、完新世中期(約5000年前)には現在より海面が約3mほど高く、この地域が大陸縁辺部として特徴を示することがわかった。フィジ-では補足的な現地調査と試料の採取を行ない、採取試料の放射性炭素年代測定を行ない、過去8000年間における海面変化曲線を描いた。オ-ストラリア海洋科学研究所を訪問し、サンゴの年輪年代学についての共同研究を始めることを決めた。今までの現地調査と文献調査によって得られた太平洋とインド洋における完新世海面変化のデ-タに基づき、マントルの粘性分布についてのモデルを求めた。またそれに基づき、日本列島および世界各地における後氷期海面変化のシミュレ-ションを行った。 本研究では太平洋とインド洋を調査地域としたが、調査範囲が非常に広いので現地調査はまだ完了していないが、HIPAC計画(Hidro Isostasy of the Pacific Project)の初期の目的はかなり果たすことが出来たので、1981年度から開始した海外学術調査による一連の現地調査は本年度で一度中断することとする。
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