研究課題/領域番号 |
01041069
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村井 実 九州大学, 理学部, 助教授 (80117267)
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研究分担者 |
SOMBAT Poova プケット海洋生物センター, 研究員
松政 正俊 岩手医科大学, 教養部, 助手 (50219474)
武田 哲 東北大学, 理学部附属臨海実験所, 助手 (50171640)
五嶋 聖治 北海道大学, 水産学部, 助手 (50153747)
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キーワード | 社会行動 / 交尾様式 / Waving / 系統 / より陸上への適応 / Ocypodidal / Uca / Ilyoplax |
研究概要 |
スナガニ科の2属、UcaとIlycplaxを対象に選んだ。社会行動を種間で比較研究することによって、社会進化を解明するために必要な資料を得る。種間の系統類縁関係、両属の科内、短尾類内での系統的な位置づけ、生息する環境への適応のあり方は、近縁の動物グル-プの行動進化を明らかにする作業に重要な影響を与えるので、同時に研究を行う。両属での行動生態の基礎資料を集積するために1990/91年には、主にU.tetragonon,I.gangeticaの調査を行った。インド・西太平洋のUcaでは、scタイプの交尾・求愛様式が共通して見られるが、ucタイプの様式はあるグル-プでは特によく発達しいてる。tetragononのucはroscaよりも発達しているが、lacteaほどspecialigeしていない。scタイプは、種間変異が認められていて、それはより陸上の生息地に適応しているか否かに関係があるが、tetragononの場合も同様であった。Ucaでは大きいclutchをつくる種と小さい種に分けることができ、それぞれ雌の生殖のstrategyの違いを反映しているが、本種の雌は小さいclutchをつくるタイプで、雌のstertegyに対応した雄のstrategyも、今回明らかにすることが出来た。Ilyoplaxでは、pusillus,orientalis,delsmaniと同様にgangeticaucだけで、この点でUcaと異なるが、Ucaと同様に種間変異が認められた。integer はscだけが知られていたが、今回ucも多く見られたが、本種のucは著しく他種と異なっており、Ilyoplaxの中でこれをどう位置づけるか研究が必要である。そのためにwavingの様式や形態計測による系統的な研究、陸上への適応に関する研究を進めつつある。スナガニ類の系統類縁関系;Macrophthalmusの分類が終り、順次他の属を取り扱う。陸上への適応については、現在おもに〓のマクロ形態では〓式の計測が終り、〓面積の計測とミクロ形態の観察中である。
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